ソーセージスタッファードイツ製と中国製の比較

ソーセージ作りの道具

ソーセージスタッファーはソーセージの腸詰めをする道具のことです。

ソーセージの本場のドイツの製品がよいのですが中国製と価格が大きく違います。
(価格 ドイツ製>中国製)

アマチュアの方には安価な中国製でよいと思いますが、
プロの方は、生産性と品質でドイツ製がよいと思っています。

違いを比べてみました。

 

高さと大きさ

大きさですが、左がドイツ製の6.8L用です。右が中国製の3L用になります。

容量はほぼ倍なので大きさでは比べられませんが、容量の多いドイツ製の方が全体の高さが低く低重心で安定感があります。

 

歯車

ドイツ製はシンプルで大きな歯車が2個です。中国製は中が見えないためどのような構造かはわかりませんが、高速と低速で使い分けられるようになっています。高速といっても、腸詰めするときに高速で詰められるわけでは無く、詰め終わって一番下にある肉押し板を上まであげるときに使うためのもののようです。腸詰め時に高速のギヤは使えません。

こちらがドイツ製

こちらが中国製

 

シリンダーの口径

左のドイツ製が大きいのがわかります。中国製はこれより大きい、5Lタイプや7Lタイプでも口径は変わらず、その代わりシリンダーの長さが長くなります。

口径が大きいものは、肉をシリンダーに入れるときに「投げてたたきつける」ことがしやすくなります。口径が狭いとうまく投げ入れられません。
投げ入れる理由は「空気抜き」です。ソーセージを作ると必ず空気がはいります。空気が多いと仕上がりの品質が悪くなります。
そのため、空気抜きのため、作ったソーセージ生地をスタッファーに入れるときにボール状にして投げ入れます。

投げ入れる時に口径の大きさもそうですが、シリンダーが自分で立つか立たないかでも生産性が変わります
ドイツ製はそこまで考えられているので自立するように作られています。
中国製のスタッファーのシリンダーに投げ入れるには、倒れないように片手でシリンダーを支えながら、細いところにうまく投げ入れる必要があります。

 

肉のロス

肉押し版が底まで到達して肉を全部詰め終わった後、機械に残る肉があります。
詰められない肉の量の差は、パイプを見ただけでわかりますが、ぜんぜん違います。
実際に残る肉の量を計ったところドイツ製は残る肉は100g、中国製は残る肉は300gでした。
スタッファーで詰められない300gをどうするかが問題になります。
アマチュアの方は、そのままゆでて食べるのもよいですが、業務の方は製品にならないので、
廃棄するか、改めて口金、絞り袋で再度腸詰めをするということも可能ですが時間がかかります。

※ドイツ製は肉のロスが少ない構造にするためシリンダーの底の部分とシリンダーを別に作って、溶接してつないでいます。

ノズルのサイズ

中国製のスタッファーは、豚腸用としてつくられているので、羊腸に合う12mmや13mmのノズルがついていないものがほとんどです。ドイツ製は羊腸がメインなので12mmのノズルがついています。

中国製スタッファーのノズル。
左が別売りの10mm、右が16mm、

16mmのノズルには一般的な羊腸(19~22mmくらい)はめにくい、もしくははめられません。
10mmのノズルは肉の通り道が細いので肉が詰めにくく、粗挽きソーセージは作れません。

ドイツ製スタッファーのノズル。
別売のステンレスノズル(基本はプラスチックノズル付属)
左から12mm、18mm、24mm、30mm

まとめ

見た感じの構造は同じように見えますが、ドイツ製は細部まで考えられていて、生産性(時間と品質)に大きな差がうまれます。
年に数回使う程度というアマチュアの方は安価な中国製でよいと思いますが、業務でソーセージを作る回数が多い方は作業時間など含め生産性のよいドイツ製がよいということがわかりました。

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