牛肉だけでソーセージを作ってみました

店長のソーセージ作り

お客さまより、牛肉でソーセージを作ったけどボロボロになってしまうというお問い合わせをいただき、牛肉でも美味しくソーセージが作れるかやってみました。

以前、牛肉の赤身+豚の背脂という組み合わせで、結着のよい牛肉ソーセージを作った記憶があるのですが、牛肉オンリーでは初めての挑戦です。

お客さまがボロボロになるということでしたので、肉の結着が悪いということが分かります。ただ、牛肉だからボロボロになるのか?、温度の問題なのか?、脂を入れるか入れないか?など、実際に作ってみないと分からないことが多いので、まず、脂が少ない赤身をフープロでカットしてソーセージにしてみることにしました。

脂がほとんどないので、エマルジョンというのか分かりませんが、とりあえず。牛肉は手練りでは結着しなかった記憶があるので、フードプロセッサーで細かくします。

今回使用した牛肉がこちらの穀物肥育アンガス牛のもも肉です。ローストビーフ用として売られていてローストビーフ用のスパイスとソースが付属されていました。

フードプロセッサーに入れるので、ある程度小さくカットしました。
小さくといっても、2~3cm角くらいの大きさです。

今回のスパイスはウインナースパイスとブラックペッパーと少量のガーリックです。
ウインナースパイスは牛肉と相性が良いので使いました。ブラックペッパーとガーリックはパンチを効かせたいので、入れてみることにしました。牛肉のソーセージはほとんど作っていないので、スパイスも手探りです。

肉を切ったら、フードプロセッサーに氷を入れて砕いておきます。
氷が砕けたらそこに肉と塩やスパイスなどすべて入れてフードプロセッサーを回していきます。

カットしているというのか、練っているというのか分かりませんが、途中で止めたり、ボウルの縁についた肉をスパチュラで落としたりしながら、実質60秒ほど回しました。60秒ほど回したあとの温度は3.1℃でした。

フードプロセッサーからボウルに取り出し、スパチュラで押しつけたり形を整えたりして中の空気を抜きます。時間がかかると肉が温かくなってしまうので、5秒くらいで終えました。温度が上がらないように手早くおこないました。

予め羊腸をセットしておいた口金-絞り袋に入れて絞り出していきます。
↓ピンボケでごめんなさい

牛肉は赤いですね。
↓腸詰め完了です。

ねじりました↓

すぐにボイルします。
70~75℃の範囲で20分茹でます。

途中で何回か上下を返します。

ゆであがったらすぐに冷水で中まで冷やします。
今は冬なので、水道水でもよく冷えます。

触った感じは、しっかりしていて結着は良さそうです。
色は白くなりましたね。豚肉もボイルすると白くなりますが、牛肉は豚肉より若干赤いようです。

よく冷えたところで1本取り出して切って、断面の状態を見てみます。
結着がよいソーセージでしたら、表面がフラットでかまぼこを切った断面のようになります。

切ってみると・・・

けっこういい感じです。

空気が入っていますね。フープロで作るとけっこう空気が入ります。

空気の穴はありますが、表面の状態はいいですね。
かまぼこっぽいですね。

すっごいプリンプリンという感じでありませんが、しっかりと結着されていて、ソーセージとしては合格です。

試食したところ、結着はよく、ボソボソした感じはありませんでした。ほとんど脂が入っていないので、もっとボソボソすると思っていました。

味は、若干ぼんやりした味で、もっとシャキッとさせたいです。燻煙したらシャキッとなるのかな~と思います。

まとめると

牛肉だけでも美味しいソーセージになります。
さらに、脂がほとんどなくても牛肉ソーセージは作れました。

そうなると、お客さまがボロボロになった原因は温度という可能性が高くなります。

制作時間は、肉を冷蔵庫から出してから最後にソーセージをカットした写真を撮るまででちょうど1時間でした。かなり早く作りました。温度が上がらないように肉をフードプロセッサーに入れてからは手早くおこなうことに専念しました。低温のまま腸詰めやねじる作業をおこなったのが良い結果をもたらしたのかもしれません。

ただご連絡をいただいたお客さまと肉の部位が異なるので、部位の違いもあるのかもしれませんので、もう少し他のパターンでも試してみたいと思います。

以上、牛肉だけで作るソーセージでした。

今回のレシピ:
[材料]
牛もも肉 266g
塩 7g
砂糖 7g
ウインナースパイス 4g
ブラックペッパー 1g
ニンニクパウダー 0.5g
氷 80g
羊腸2m(少し余ります)

[作り方]
フードプロセッサーで60秒
ボイル 70~75℃20分

以上です。

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